2022年オフよりNPBが現役ドラフトを開催する方向で動き始めています。
現役ドラフトという新たな試みに対してどういった制度なのか理解していないファンもまだまだ多いと思います。
従来のドラフト会議とは違う新たな制度をこの記事で解説いたします。
現役ドラフトとは
現役ドラフトとはリストアップされた現役選手をほかの球団が指名することで移籍が可能となる制度で、出場機会に恵まれない選手が新たな活躍の場を求めることができるというメリットがあります。
現役ドラフトの概要
11月末で12球団は戦力外通告を終え、12月に入ると来季の保留者名簿が日本野球機構から公示されます。
そして各球団は保留者名簿の中から年俸1億円未満で育成契約選手を除くメンバーの中から各2~3選手を「現役ドラフト」に提出することとなります。
大リーグで行われているルール5ドラフトとは
大リーグでは「ルール5ドラフト」という現役ドラフトに類似した制度があります。
有望な選手が十分な活躍の場を与えられず、マイナーリーグで飼い殺し状態になってしまうことを防ぐため他球団所属の選手を指名し獲得できる制度。
毎年12月のウィンターミーティング最終日に行われ、MLBの規約第5条に規定されていることから「ルール5ドラフト」と呼ばれています。
現役ドラフトのルール
現役ドラフトはどういった仕組みで行われるのか。ここで一例を紹介します。
仮にヤクルトからA選手とB選手が現役ドラフトに提出された場合、A選手には複数球団の入札があり、このA選手が12球団で最多入札数であればヤクルトには優先的に指名権が与えられる。
そして、ヤクルトが阪神のC選手を指名すると次の指名権は阪神に移り、阪神が巨人のD選手を指名すると次は巨人と指名権が移っていきます。
すでに指名の終わった球団の選手が指名された場合はリスタートとなり、未指名の球団の中で入札数の多い球団から指名が再開されます。
需要のない選手を提出すれば、結果的に指名順位が下がるため欲しい選手を獲得するためには他球団が欲しがるような選手を提出しなければなりません。
まとめ
「現役ドラフト」の反対意見として出ていたのが各球団の戦力外通告選手レベルの交換にしかならないという意見が多かったとのこと。
しかし、他球団が欲しがるような選手を提出すれば指名順位が上がり、他球団の欲しい選手を獲れるチャンスが増えます。
選手側としても活躍のチャンスが増えることになります。
戦力外通告レベルの交換というわけにはいかず質の良い制度になると思います。
まだいくつか未確定事項もあるので今後の動向に要注目です。
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