育成選手と支配下登録選手5つの違い【年俸、契約金の違いなど】

選手の移籍

現在のプロ野球界では多くの育成選手出身の選手が活躍しています。

ソフトバンクの千賀滉大投手甲斐拓也捕手

2021年シーズンでは巨人の松原聖弥外野手が育成出身の選手としてシーズン歴代最多本塁打を記録しました。

ここ近年よく聞く育成選手とはなにかを深掘りしていきます。

育成選手とは

育成選手

育成選手とはドラフト会議において育成ドラフトで入団した選手のことを言います。

育成ドラフトという制度は2005年から始まった制度です。

そのため、近年育成出身の〜とよく聞くフレーズとなりました。

 

育成選手と支配下選手違い

まず育成ドラフトではどんな選手が指名されるのか主な特徴を紹介します。

  • 数年かけて育てたい素材である
  • 怪我をしているため治してから戦力になってもらいたい

などなど

即戦力というわけにもいかないが何年か先を見越して球団で育てていきたいという球団側の思いがあるため比較的若い選手が多く指名される傾向にあります。

通常ドラフトで獲得した支配下選手との違いは5点あります。

背番号

通常支配下登録されている選手の背番号は00〜99の2桁ですが、育成選手には3桁の背番号が与えられます。

金銭

通常のドラフト指名選手では年俸とは別に契約金が別途支払われますが育成選手には契約金がありません。

支度金300万円が与えられますがドラフト指名選手と比較しても差は歴然です。

2016年ドラフト同期で現在活躍している巨人の吉川尚輝内野手と松原聖弥外野手のルーキーイヤーを比べてみると差は一目瞭然です。

吉川尚輝(ドラフト1位) 契約金:1億円 年俸:1500万円
松原聖弥(育成ドラフト5位) 契約金:なし 年俸:240万円

金額の差は歴然で育成選手は経済的にも苦しい状況下でプレーしていることがわかります。

契約期間

育成選手の契約期間は3年と決まっており、その間に支配下選手とならない場合は自由契約となります。

しかし球団がまた契約したい場合はルール上自由契約にしなければならないがその後に再び育成契約を結ぶことになります。

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試合

育成選手は1軍の試合に出ることができません。

試合に出るためには支配下選手となる必要があります。

2軍の公式戦でも育成選手が出られる枠が5名と限られています。



人的補償の対象外

FA移籍によるルールで人的補償というルールがあります。

プロテクト外の選手たちは人的補償の対象となりますが育成選手はその対象になりません。

2020年シーズンオフに巨人が横浜な梶谷隆幸外野手を獲得した際に事前に有望な若手を何人か支配下から育成選手へとすることでプロテクト対策をしているのではないかと話題になりました。

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支配下から育成になる場合も

育成選手として2軍で結果を残しアピールできた選手には念願の支配下登録となる一方で支配下選手であっても育成選手になる場合もあります。

プロ野球には支配下登録の選手が70人までと決まっているため、新人ドラフトや新外国人、育成から支配下になる選手がいる一方で自由契約や支配下から育成へと切り替わる選手もいます。

理由として多いのは長期にわたる怪我によってしばらく1軍の試合に出られないことから支配下から育成に切り替わるケースが多いです。

また単純に実力不足で戦力外とはいかないにしても支配下枠を空けたい理由から育成落ちする選手もいます。

一方で今オフには巨人の山下航汰外野手は巨人との育成契約を結ばずに他球団での支配下登録を目指すため自由契約となり、トライアウトを受験することが報道されました。

まとめ

育成選手は支配下選手と比べて金銭面や1軍の試合に出られないなど厳しい環境下で野球をしてきいます。

それゆえ、育成出身で1軍で活躍している選手は人一倍努力したことが伺えます。

またそういった長い目で見たら活躍できる可能性をもった選手を発掘した球団はファンからも評価される傾向にあります。

育成出身の選手の活躍が我々にも大きな刺激を与え、頑張ろうと思えるパワーをこれからもくれることでしょう。

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